治療について

どうして線維芽細胞を使うのですか?

それは肌にとって一番ベストな細胞だからです。
もともと線維芽細胞は肌(真皮層)にいる細胞です。ですので肌への生着、細胞移植にはそれが一番望ましいと考えるべきでしょう。
また、線維芽細胞の働き、役割は単純です。膠原線維(コラーゲン)の生成・再構築、エラスチン(弾性線維)の生成、ヒアルロン酸やプロテオグリカンの生成と肌に関するものしか作られていません。だからこそベビーセル(線維芽細胞を用いた肌の再生医療)は肌の再生・若返りに効果が認められているのです。

ただし、注意しておいて欲しいことがあります。それは肌の再生医療を提供しているクリニックの中には幹細胞という表現をしているところもあります。本当に幹細胞(脂肪由来)を使っているのか、便宜上、線維芽細胞を「幹細胞」と表現しているのかということです。

幹細胞は未分化細胞です。未分化細胞というのはこれからさまざまな細胞へと変化する前の段階の細胞です。いくら肌に注射したからといって、線維芽細胞になるとは限りません。もちろん、幹細胞が速やかに線維芽細胞になるのであれば幹細胞という治療も一つの選択肢として有効ですが、どんな細胞になるかわからないという点から考えても現段階では導入すべき治療ではないと考えています。

ベビーセルの治療は痛いんでしょうか?

ベビーセルの治療で一番苦痛に感じやすいのが細胞を移植する際の注射です。非常に細かく浅い層に注射するため痛みを感じやすいのは事実です。そのため麻酔クリームや麻酔テープをご利用いただき、痛みを緩和したり、笑気などによる吸入麻酔によって緩和するよう勤めています。
広範囲に及ぶ細胞の移植については静脈麻酔などの併用を推奨しています。
いずれにせよ痛みなどの苦痛についてはできる限り緩和できるよう工夫していますのでご安心下さい。

血液検査は他で受けたものを利用したいのですが大丈夫でしょうか?

血液検査ですが、他で受けられた検査はご利用になれません。
細胞培養というのは再生医療法で定められた検査を必要としています。一般的な手術や健康診断等で実施する血液検査とは項目などが大きく違います。

カウンセリングからベビーセルを受けるまでどれくらいの日数が必要ですか?

はず始めにベビーセルの治療の流れをご紹介します。外科手術のようにカウンセリングを受け、手術が受けて終了ということではありません。
ベビーセルは、まず始めに肌細胞を抽出しなければいけません。抽出した細胞を一定量まで培養し増殖させるのも時間を要します。
カウンセリングから皮膚片の採取までは1週間程度、皮膚片を採取してからベビーセルとして利用できる細胞数まで増やすのに1ヶ月を要します。そのため、カウンセリングからベビーセルの治療までは1.5ヶ月程度の時間を要するとお考え下さい。

治療の流れ